遠藤潔の活動報告

第十八代 遠藤宗家 遠藤潔

柳原三佳 ジャーナリスト・ノンフィクション作家

2022年07月15日
遠藤 潔 第十八代遠藤宗家の親戚であるジャーナリスト・ノンフィクション作家の柳原三佳氏は、第2回「PEPジャーナリズム大賞」2022の特別賞を受賞した。特別賞は選考委員会が、特に優れていると判断した報道に贈られる。

「政策起業家プラットフォーム(Policy Entrepreneur’s Platform:PEP)」は、2019年10月に一般財団法人アジア・パシフィック・イニシアティブが立ち上げた日本初の政策起業家コミュニティです。公のための課題意識のもと、専門性・現場知・新しい視点を持って課題の政策アジェンダ化に尽力し、その政策の実装に影響力を与える「政策起業家」を支援し、公共政策のプロセスへの国民一人一人の参画を促し、より政策本位の政治熟議を生み出すことを目指している。

柳原三佳氏はフリー記者として、交通事故に関する記事を書き始めたのは30余年前のことである。以来、被害者や遺族、ときには加害者の方々から連日のように手紙やメールが届き、日々、取材活動を続けてきた。取材内容は、ずさんな初動捜査、損保の払い渋り、死人に口なし冤罪、事実誤認の判決などがある。

柳原氏は「統計数字で語られがちな交通事故の裏側に、理不尽な状況に置かれ長年苦しんでいる人がいかに大勢いらっしゃるかということを日々痛感しています。今回、特別賞をいただいた記事では事故で重度障害を負った我が子を自宅で献身的に介護するご家族の声を取り上げました。受賞をきっかけにこの問題が多くの方の目に触れ、解決への糸口になることを期待したいと思います」と述べた。

求められる、重度の障害者の「受け皿」づくりは、国土交通省は自動車損害賠償責任(自賠責)保険の運用益をもとに、1967年度から本格的に事故被害者の支援をしている。専門病院(NASVA療護センター)の設置、介護料の支給、ショートステイの費用助成などがある。介護料は月額3万6500円から21万1530円で、2020年度は4720人が受給している。

介護をする人がいなくなる「親なき後」問題については、かつて国交省の専門家会議で「最大の懸案」と指摘されたこともあり、国交省保障制度参事官室が優先的に取り組んでいる。「親なき後に、障害のあるかたを安心して入所させられる施設を増やすことは急務である。最重度の脳損傷者の6割は60歳以上のご家族が介護しているという過去のアンケート結果もある。多くの障害者を入所させられる障害者支援施設だけでなく、地域の家庭的な雰囲気で共同生活ができるグループホームも受け皿となるよう、2018年度から双方を支援している。

【 受賞作品 】 「交通事故で息子が寝たきりに――介護を続ける親の苦悩と、『親なき後』への不安」
【 選考部門 】 課題発見部門


■ 柳原三佳
遠藤 潔 第十八代遠藤宗家の曽祖父であり大正天皇侍従の遠藤榮第十五代当主の妹君子の夫である佐野清宝石販売佐野商店社長。佐野鼎は、母方佐野家の分家筋先祖。ジャーナリスト・ノンフィクション作家。書道師範。京都市生まれ。雑誌編集記者を経てフリー。交通事故、司法問題等をテーマに取材・執筆、書籍を出版するほか、講演、テレビ、ラジオへの出演。「週刊朝日」(朝日新聞社)等に連載した告発ルポをきっかけに自賠責や自動車保険査定制度の大改定につながった。近年は死因究明・身元究明問題の取材にも力を入れ、犯罪捜査の根幹に一石を投じている。また、実父を薬害で亡くし、自らも医療過誤被害(手術時のガーゼ遺残)を受けた経験を持つことから、医療事故調(厚労省)の検討委員に就任。「巻子の言霊~愛と命を紡いだある夫婦の物語」(講談社)はNHKでドキュメンタリードラマ化。 「示談交渉人裏ファイル」(情報センター出版局・角川書店)は、TBSで同名のドラマがシリーズ化される。