経済再生担当の山際大志郎大臣は、新型コロナウイルスワクチン接種者に飲食店やイベント参加での行動制限を緩める「ワクチン・検査パッケージ」について「柔軟に見直すべきだ」との見解を示した。新しい変異型「オミクロン型」の感染拡大を受け、ワクチンの3回接種を緩和条件にする可能性について触れた。

山際大臣は、オミクロン型へのワクチン追加接種を急ぐ考えを示した上で「3回目接種をもって、ワクチンを接種したということにするのも柔軟な対応になるかもしれない」と言及した。

2021年11月に決定したワクチン・検査パッケージは、ワクチン2回接種済や検査による陰性を証明した人の行動制限を緩和する仕組みである。オミクロン型は、ワクチンを2回接種した人でも感染リスクがあるため、専門家等がパッケージの見直しを求めている。

山際大臣は11日の閣議後の記者会見で、新型コロナウイルスの感染防止対策を講じた「第三者認証店」が営業時間を午後8時までに短縮し、酒類も提供しない場合には協力金を引き上げると発表した。非認証店と同じく、売上高に応じて１日3万～10万円を支払う。今月9日にさかのぼって適用する。

岸田文雄政権の経済政策「新しい資本主義」について、漠然としていてわかりにくいとの指摘があることに対して「そう簡単に説明できるものでない」としつつ「企業に主眼を置けば、株主価値至上主義から複数のステークホルダー重視への転換」などの例を挙げた。具体的な計画については、年央までにまとめ上げると強調した。


■　山際大志郎
95年山口大学農学部獣医学科卒業、99年東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程修了、獣医学博士号取得、03年初当選、12年内閣府大臣政務官（経済再生担当）、13年自民党経済産業部会長、14年経済産業副大臣、15年経済産業委員会筆頭理事、16年自民党副幹事長、17年内閣委員長、18年自民党選挙対策委員会事務局長、19年予算委員会理事、自民党政務調査会会長代理、20年経済産業委員会筆頭理事、21年経済再生担当大臣。