遠藤潔の活動報告

第十八代 遠藤宗家 遠藤潔

細野豪志 元環境相

2021年03月04日
自民党会派に所属する細野豪志元環境相は、東京電力福島第1原子力発電所で増え続ける汚染水浄化後の処理水の処分について「選択肢は海洋放出しかない。政府は責任をもち、早急に決断することが福島の復興にとって重要だ」と訴えた。細野元環境相は、平成23年の原発事故において、民主党政権で原発担当の首相補佐官や環境相として対応にあたった。

細野元環境相は、福島第1原発敷地内の処理水保管タンクが令和4年秋頃に満杯になる見通しについて「決断しなければいけない時期にきている。処理水は事故当時と異なり、海洋放出して問題のないレベルだ」と強調した。「タンクは仮の施設に過ぎず、地震などのリスクに脆弱である。タンクを増やせばいいという議論があるが、そのタンクも新たな放射性廃棄物になる」と述べた。

漁業者が風評被害を懸念していることについては「被害が出た場合の補償の枠組みは、議論すべきだ」と述べ、福島沖は好漁場であるとして「風評被害が生じない対策が必要だ。事故後、10年間ほとんど漁が行われず、魚の状態も良好であり、数も多い。福島の水産物のプラスの面をアピールしてきた」と語った。

韓国が海洋放出に反発していることについては「韓国も排出している。フェアな批判ではない」と反論し「福島の処理水を全部流しても、フランスが流す処理水の1カ月分に満たない。これだけ大量の処理水を出してきた海外の動きを認めておきながら、福島の排出にだけ反対するのはきわめて偏見だ」と述べた。

処理水については「未来永劫リスクがないかといえば、科学的に全てわかっているわけではない。しかし、リスクを重視するあまり、決断しないことで、もっと大きなリスクを生じさせる」と述べ、海洋放出の決断を遅らせるほど、原発の廃炉作業に支障をきたすと指摘した。脱原発の考えについては「温暖化を止めて、石炭火力を止めて、原発を動かさないという選択肢はない。3つの問題を同時に解決する方法はない」とし、「安全性を確認された原発の再稼働は必要だ」と語った。


■ 細野豪志
衆議院議員(7期)、静岡5区選出。環境大臣(第17代)、内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全)(菅第2次改造内閣)、内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)(菅第2次改造内閣・野田内閣)、内閣府特命担当大臣(原子力行政)(野田内閣・野田第1次改造内閣・野田第2次改造内閣)、内閣府特命担当大臣(原子力防災)(野田第2次改造内閣)を務めたほか、民主党政策調査会長(第12代・第15代)、民主党幹事長(第13代)、自誓会会長、民進党代表代行、希望の党憲法調査会長等を歴任。