遠藤潔の活動報告

第十八代 遠藤宗家 遠藤潔

達増拓也 岩手県知事

2021年02月01日
岩手県の達増拓也知事は、11日で東日本大震災から10年を迎えるにあたり、復興状況については「かなりいい絵ができている」と評価した。心のケアやコミュニティーづくりの支援などを今後の課題として、三点を挙げた。

1.復興の現状
県内の沿岸市町村で最大時の避難者が5万4000人。その方々が10年で恒久住宅に移ることができ、住まいの再建ができた。防災施設は、84.3%完了し、できるだけ早く完成させなければならない。日々利用する施設は、基本的なインフラができ、新しい経済活動、社会活動のノウハウも積み重なり、県外の人との新しいつながりもできた。復興の目指す姿である「命を守り、海と大地と共に生きるふるさと岩手・三陸の創造」についてはかなりできた。復興はいわば絵のようなもの。数字にするのは難しいが、かなりいい絵ができていると思う。

2.今後の課題
心のケアやコミュニティー形成支援、なりわいの再生。2011年3月11日以降に起きた漁獲量の大幅減少や新型コロナウイルスの流行、消費税率引き上げに伴う景気低迷といったことでの売り上げの減少、低迷などの課題がある。復興11年目の新しいステージの中で対応していく必要がある。心のケアは時間の経過に従って複雑、多様化している。中長期的な取り組みが必要なので、国に事業の補助を求めつつ、被災者一人ひとりに寄り添った支援をしていきたい。

3.「復興五輪」実現に向けて
新型コロナ対策を最重要視するような体制で、東京五輪・パラリンピック組織委員会と自治体が力を合わせてやっていくことが基本。できるだけ予定していたことが予定通りできることを望むが、急なクラスター(感染者集団)の発生などトラブルがあれば、その都度感染対策を優先させないといけない。


■ 達増拓也
岩手県知事(公選第16・17・18・19代)。
88年東京大学法学部第3類(政治コース)卒業、外務省入省。91年ジョンズ・ホプキンス大学国際研究高等大学院修了、在シンガポール日本大使館二等書記官、外務省国連局科学課、外務省大臣官房総務課課長補佐、96年衆議院議員(連続4期当選)、予算委員、憲法調査会委員、文部科学委員、財務金融委員、経済産業委員・理事、商工委員・理事、安全保障委員・理事、外務委員、法務委員・理事、青少年問題特(委)理事、災害対策特(委)理事等、07年岩手県知事(1期目)、09年総務省顧問、10年地方行財政検討会議構成員、11年東日本大震災復興構想会議委員、12年岩手県知事(2期目)、13年復興推進委員会委員、15年岩手県知事(3期目)、19年岩手県知事(4期目)。