遠藤潔の活動報告

第十八代 遠藤宗家 遠藤潔

中満泉 国連事務次長(軍縮担当上級代表) 

2020年08月11日
国連で軍縮を担当する中満事務次長は、核軍縮の現状について、核大国間の対立が深まり、すべての核保有国が多くの資金を投入して核兵器の近代化を進めているとして強い懸念を示した。

中満氏事務次長は「アメリカとロシアの対立に加えて、アメリカと中国の対立が深まっている。また、すべての核保有国が多くの資金を投入して核兵器の近代化を進めていて、数ではなく質的な軍拡競争が始まりつつある」と述べた。

さらに「低出力核という威力を抑えた核兵器の限定的な使用が可能だという印象さえ生まれつつあり、核兵器が実際に使われるリスクがかつてなく高まっている」と述べ、国際社会が積み上げてきた軍縮規範が崩壊しつつあると強い危機感を表した。

中満事務次長は、来年2月に有効期限を迎える米ロの核軍縮条約「新START」について「米ロには核大国としての特別な責任がある」として、5年間の延長で合意することが不可欠だと強調した


■ 中満泉
国連軍縮担当事務次長・上級代表。早稲田大学法学部卒業。アメリカ・ジョージタウン大学大学院修士課程(国際関係論)修了。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)旧ユーゴスラビア・サラエボ、モスタル事務所長、旧ユーゴスラビア国連事務総長特別代表上級補佐官、UNHCR副高等弁務官特別補佐官、国連本部事務総長室国連改革チーム・ファースト・オフィサー、INTERNSTIONL IDEA(民主主義・選挙支援国際研究所)官房長、企画調整局長、国連PKO局アジア・中東部長、国連開発計画(UNDP)危機対応局長などを歴任。