遠藤潔の活動報告

第十八代 遠藤宗家 遠藤潔

五味廣文 元金融庁長官

2018年07月02日
元金融庁長官の五味廣文氏は、平成に起きた金融界の危機について「バブル生成の過程で、リスク管理をせず収益が上がるという状況の中で収益拡大競争が起きた。崩壊の過程で、資産の急速な劣化が起きたことにより、生き残りのための収益確保のための競争が生じた。利用者を守ることや、リスクを適切に管理するなどの形成の基本的な部分が置き去りになっていた。」と語った。

五味氏は、「企業経営の質を保つためには、市場規律が効果的」とした上で、金融商品取引法などの改正で、マーケットにおける犯罪を踏まえての市場規律が作られたが、特にディスクロジャー(情報開示)に関しては、重要視すべきだとした。「問題は、その制度の中で、マーケットに評価されるようなディスクロジャーや、適切な管理を企業経営者ができるかどうかにかかっている。マーケットの参加者はそれを監視し、そこに問題があるときは排除するという姿勢が大切である。常に危機感を持ってディスクロジャーをすべき」と述べた。


■ 五味廣文
72年大蔵省(現財務省)入省、93年大蔵省主計局主計官、94年大蔵省銀行局特別金融課長、96年大蔵省銀行局調査課長、98年金融監督庁検査部長、00年金融庁証券取引等監視委員会事務局長、01年金融庁検査局長、02年金融庁監督局長、04年金融庁長官、07年西村あさひ法律事務所顧問、09年プライスウォーターハウスクーパース総合研究所理事長等を歴任。