遠藤潔の活動報告

第十八代 遠藤宗家 遠藤潔

マティアス・コーマン 経済協力開発機構(OECD)事務総長

2026年05月13日
来日中の経済協力開発機構(OECD)のマティアス・コーマン事務総長は、日本の消費税率を段階的に引き上げるよう提言した。高市早苗政権が検討を進める食品などの消費税減税案については「コストがかかる割に、結果として高所得者が大きな恩恵を受けてしまう」と指摘した。そのうえで「真に支援を必要とする低所得層にターゲットを絞った現金給付などの手段が望ましい」と述べ、一律の減税措置に否定的な見解を示した。

マティアス・コーマン事務総長は、2026年版「対日経済審査報告書」に基づき、財政状況への強い危機感とともに以下の3点を指摘した。

1点目は財源の確保:急速に進む少子高齢化で社会保障費が増大する中、世代間で公平に負担を分かち合える税制として消費税を評価。

2点目は国際比較:日本の消費税率(10%)はOECD加盟38カ国の平均(約19%)と比べて著しく低い水準にあると言及。

3点目は経済効率性:消費税は経済成長への悪影響が最も少ない、最も効率的な歳入源の一つであり、段階的な増税が不可欠。

また、日本の金融政策について「日銀の利上げプロセスは、継続されるべきだ」との認識を示した。OECDの試算として、日銀の政策金利(2026年5月現在0.75%)は2027年末までに2.0%まで上昇するとの見通しを示した。欧米に比べ利上げが遅いとの指摘に対しては「通商政策の不確実性や中東情勢緊迫化によるエネルギー供給リスクがある。慎重なアプローチは妥当であり、著しく遅れているとは考えていない」と日銀の判断を擁護した。


■ マティアス・コーマン
03年オーストラリア自由党西オーストラリア州支部副議長、議長、07年連邦上院議員、13年財務大臣、15年財務大臣留任、17年上院政府院内総務兼任、18年財務大臣・上院政府院内総務留任、20年:オーストラリア史上最長財務大臣在任記録(約7年間)、21年経済協力開発機構(OECD)事務総長。