遠藤潔の活動報告

第十八代 遠藤宗家 遠藤潔

ギラッド・コーヘン 駐日イスラエル大使

2025年01月20日
イスラエルのギラッド・コーヘン駐日大使は、前日に発効したパレスチナ自治区ガザ停戦合意について「イスラム組織ハマスが誠実に履行すれば、われわれも義務を順守する」と述べ、恒久停戦を目指す立場を強調した。恒久停戦は今後の交渉次第で、ハマス側との厳しいやりとりが見込まれるため「実現に向け米トランプ新政権のディールが、非常に重要である」と語った。

コーヘン駐日大使は、イスラエルとパレスチナ自治政府、米国やエジプトを含むアラブ諸国などによる今後の交渉について「ガザ戦後統治は、最善の枠組みが話し合われるだろう」と期待を示したうえで「ガザを支配するつもりはない」と再占領は否定した。

ネタニヤフ首相率いる連立政権の中で、極右政党が停戦反対していることについては「ガザ地区への再侵攻をしないことは、イスラエル政府として決定した」と政権内の統一決定であることを明らかにした。一方、イスラエルによるガザ再占領は否定しつつも「現時点では、誰が統治するのか答えはない」と指摘した。パレスチナ国家樹立を認める「2国家共存」については「パレスチナが、イスラエルを攻撃しない国家になれば、議論を始めることができる」と強調した。

コーヘン駐日大使は、ガザの人道状況のさらなる悪化などが懸念されていることについて「支援団体は他にもある」と述べ、問題はないと改めて主張した。イスラエル政府は1月下旬、パレスチナで人道支援を続ける国連機関である国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の活動を禁止する法律を施行する見込み。


■ ギラッド・コーヘン
85年国防軍兵役、88年マーゲン・ダビド公社(イスラエル赤十字社)教官、94年外務省外交官研修生、96年在ブラジル大使館政務書記官、99年在トルコ大使館政務書記官、01年外務省調整局調整部政務書記官、04年外務省調整局調整部政務参事官、04年在ニューヨーク国際連合政府代表部政務参事官、08年外務省調整局調整部部長、11年外務省調整局局長次官室 室長、14年外務省次官室調整外交担当次官補、17年外務省アジア太平洋担当次官補、21年駐日大使。