遠藤潔の活動報告

第十八代 遠藤宗家 遠藤潔

清田明宏 国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)保健局長

2024年11月28日
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の清田明宏保健局長は、来年1月にイスラエルで施行される見通しのUNRWAの活動を禁止する新法について、パレスチナ難民に必要な支援物資や医療サービスが届けられなくなると指摘し「強い憤りと不安がある」と語った。

10月28日 イスラエル議会は、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のイスラエル国内およびイスラエルが占領する東エルサレムでの活動を3カ月間禁止する法案を可決した。UNRWA職員とイスラエル当局者との連絡も禁止されるため、パレスチナ・ガザ地区やイスラエルが占領するヨルダン川西岸での活動も大きく制限されることになる。

UNRWAがガザに支援物資を運び入れるには、同地区に通じるすべての検問所を管轄するイスラエル軍との連携が不可欠。UNRWAは、ガザで活動する最大の国連機関でもある。さらに、UNRWA職員はイスラエル国内での法的免責を剥奪されるほか、東エルサレムにある本部も閉鎖される。

UNRWAは、パレスチナ自治区ガザ、東エルサレムを含むヨルダン川西岸、レバノンなどでパレスチナ難民に人道支援を実施してきた。ガザでは、UNRWAが運営する避難所に40万人以上が身を寄せている。清田保健局長は「国連を中心とする多国間協調の崩壊につながりかねない」と訴えた。


■ 清田明宏
85年高知医科大学(現・高知大学医学部)卒業。医師。86年米横須賀基地病院インターン、87年(公財)結核予防会・結核研究所国際保健部医員、90年JICAイエメン結核対策プロジェクト医員、95年WHO・東地中海地域事務局結核対策担当官P4(エジプト・アレキサンドリア)、00年WHO・東地中海地域事務局結核対策地域アドバイザーP5(エジプト・カイロ)、03年ハーバード大学公衆衛生大学院・武見国際保健プログラム・リサーチフェロー、06年WHO・東地中海地域事務局 結核・エイズ・マラリア コーディネーターP6(エジプト・カイロ)、10年国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA、通称ウンルワ)保健局長D2。15年第18回秩父宮妃記念結核予防国際協力功労賞受賞。