2009.05.12
スリランカ政府軍と反政府武装勢力「タミル・イーラム解放のトラ」(LTTE)の内戦が最終局面に入った同国から帰国した明石康・日本政府代表(スリランカ和平構築担当)は、「LTTEは既に『袋のネズミ』。軍事的解決は最終局面に入った」と述べ、26年間続いた内戦が近く終結するとの見方を示した。
その上で、政府軍がLTTEを壊滅状態にしたとしても「LTTE(の残党)がテロやゲリラ作戦を続ければ治安を乱すことが可能だ。(タミル人勢力を)民主的体制に政党として参加させることが必要」と政治的解決の重要性を強調した。
また、「今も推定で最大5万人の住民が(LTTEに)捕らわれており、安全確保が何よりも大事」と訴え、ラジャパクサ大統領に対し、LTTE支配地域への国連ミッションの派遣を提案したことを明らかにした。
●明石康
57年日本人として初めて国連入り後、国連日本政府代表部参事官、公使、大使。国連事務次長(広報、軍縮担当)、事務総長特別代表(カンボジア暫定統治機構、旧ユーゴスラビア担当)、人道問題担当事務次長等を歴任。国連退職後、広島平和研究所初代所長を務め、現在 ジョイセフ(家族計画国際協力財団)会長、スリランカ平和構築担当日本政府代表。著書に「国際連合−軌跡と展望」など。
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