2013.01.11
天野之弥国際原子力機関(IAEA)事務局長は、在任中に、まさか出身国で、こういう事故が起きるとは思っていなかったと述べた。
福島第一原発の事故を教訓とし、世界の原発の安全性を高める「行動計画」の実施を加盟国に徹底することに全力を挙げると訴えた。
福島県内の除染で汚染土が不適切に処理されていた問題にも触れ、IAEAとして日本政府や福島県の取り組みを後押しする考えを示した。
一方、IAEAが「核の番人」と呼ばれる核不拡散については歯切れが悪かった。核兵器開発が疑われているイランとの協議は、丸1年を費やしても具体的な成果が得られない。「1歩前進しても、2歩、3歩と後退」。1月中旬に予定された次回協議についても「見通しは明るくない」と慎重な姿勢を示した。
●天野之弥
72年外務省入省、02年8月外務省総合外交政策局軍備管理・科学審議官(大使)、04年外務省総合外交政策局軍縮不拡散・科学部長(大使)、05年8ウィーン国際機関日本政府代表部大使、05年1国際原子力機関 (IAEA) 理事会議長選出 議長在任中にIAEAがノーベル平和賞を受賞、08年日本政府により、次期IAEA事務局長候補に擁立、09年IAEA事務局長選出。
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