ニュースリリース|2012年

潘基文 国連事務総長

2012.07.08
政府軍と反政府軍の双方から標的になっていた国連シリア監視団は6月中旬に監視活動を停止。一方国連安全保障理事会はアサド政権への対応をめぐる米ロの対立で身動きがとれず、戦闘終結に向け打つ手がない。今年1月に再任を果たした潘事務総長の手腕が試されている。

潘基文務総長は、シリアのアサド大統領に対して「政権移行のプロセスを進めなければならない。根本的な変化が必要だ」と述べて退陣を促し、さらに安保理には「真剣に考えて欲しい。国際社会の無力さに懸念を感じる」と語った。

今後は監視団を縮小し、政治解決を目的に各当事者、各国政府との交渉を活動の中心にするという。だが、交渉は国連のシリア問題特使であるアナン前事務総長が粘り強く続けているが、実を結んでいない。結局は米ロ中など安保理の大国に足並みを揃えるよう静かに促すしかない。

米軍が撤退するアフガニスタンの将来も国連の課題だ。東京の会議で各国が資金援助を表明したが、カルザイ政権の汚職などで資金の公正な使用に疑義が持たれている。事務総長は「説明責任を重視する」と言う。



●潘基文
第8代国際連合事務総長。大韓民国出身。第33代大韓民国外交通商部長官。12年第11回ソウル平和賞。

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