2009.10.02
トヨタ自動車の豊田章男社長は、最近の円高について「大変厳しい状況だ」と述べ、収益改善を遅らせる要因になりかねないとの危機感を表明した。巨額の赤字に陥っているトヨタの現状を「どん底に近い」とも指摘。環境対応車の強化などで長期的な生き残りを図るとの決意を強調した。
米国で、事故の恐れがあるとして約380万台のリコールを検討している問題については「4人の方が亡くなり残念だ」と陳謝。「当局と協力して迅速に対応する」と述べた。
豊田社長は、09年のトヨタの世界販売台数が「730万台程度になる」と話し、08年の897万台から減ると説明。
円高が減益要因として重なるため、販売台数を上積みするだけでは、黒字化は難しいとの認識を示した。黒字化の時期のめどについては「1日も早く」と話すにとどめ、明確にしなかった。
生産能力が余っているため、販売台数の拡大と生産能力の縮小を並行して進める方針を表明。中国など新興国向けには「手の届く価格の車をしっかり出す」と語った。
●豊田章男
トヨタ自動車名誉会長豊田章一郎の長男、トヨタ自動車工業(現トヨタ自動車)創業者豊田喜一郎の孫、トヨタグループ創業者豊田佐吉の曾孫。
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